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精神科医療の現状 加害者と被害者とイノベーター(革新者)

投稿日:2007/11/26

いや~、今日は本当にお月さんが奇麗でした。お月さんを見ながら焼酎を飲んで・・・と言いたいところですが。寒いのでボ~っと見ることもできず。でも、月一つにしても本当に感謝です。短時間なのにゆっくり振り返って考える余裕が生まれます。自然は偉大なり。自然に関しては今じっくりお話ししたいところですが、環境と環境後の話はまた今度ということで。




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精神科は、他科とは違った独特の問題がある。もちろん、精神科だけが特別に問題を持っているわけではなく、問題量としては比較できるものではないし、するものでもない。ただ、言ったように独特の問題が存在することは確かである。

そこで、私が切り込もうとしているのは、現場での問題とその原因を作りだしているともいえる経営・管理、そして政治の問題である。
経営といえば、言葉のまま経営者。つまり病院経営者などのこと。管理とは、たとえば病院現場の管理職、あるいは第三者機関の存在。政治とは、文字通り政治と政治家を指す。

この経営・管理・政治の3点がうまく循環しなければ、現場の人間は計り知れないもどかしさを感じることになる。現に、この3点が行き詰っているがゆえに現場で働いている看護師がバーンアウトしてしまった看護師も多いであろう。いわゆる、“長いものに巻かれろ”として、それを正当化して惰性のみで仕事をしてしまう形である。言うまでもないが、“長い物には巻かれろ”を全否定しているわけではないことを念のため付け加えておく。

特に日本は、欧米とはちがった集団意識を強く持ち、年功序列を尊重する。この文化を私も尊重して、日本や日本人の独特の文化を守り続けていくことは必要であると考えるが、改革する人間を無力にしてしまうようなものが日本の文化であるならそれはもはや我々が誇れる文化ではないだろう。
いや、そうではない。欧米では、どこでも自己主張をし、堂々と議論できることも素晴らしい文化ではあるが、歩調を合わせ、息を合わせるといった文化も捨てがたい。今、我々日本人が目にしている名目だけの協調性は、もはや日本を衰退させるものでしかなく、医療の現場にもその影響が出てきている。
変えるべき事項を変えようとせず、目先の人間関係のみを優先する。それが究極の妥協であるとは自覚できずに・・・。

現場でのイノベーターは特に異端視される。このイノベーターを格好の宣伝材料としようとする経営者であればまだ有能だと言えるのかもしれないが、ほとんどの経営者は、いわゆる「煙たい」「邪魔」「都合が悪い」といった存在として何らかの圧力をかけようとする。経営者を抜きにしても、今の日本社会そのものがそのような空気を作りだしている限り、現場で働いている無意欲・無関心、そして“長い物に巻かれるが得”と考えている者がイノベーターにその動きを許さない。

間違った協調性を優先しすぎたがために、被害を受けているのは患者である。自由を得ることが出来るはずが得られない、軽快できているはずの人が難治性とされる・・・。このような治療や看護が行われていないとはいいきれないだろう。では、加害者は誰なのか。考えようによっては、妥協を選んだ者なのかもしれない。

とは言ったものの、妥協しなければならない環境を形成してしまった経営・管理・政治、この3点が問題の根源であることは、ここで強調しておく必要があろう。だが、その3点は全く別の位置に存在するという手強さがあり、別々に刺激していては、刺激効果は薄い。ところが、これを同時に刺激すること自体も難しいといった難題もある。

そこで、我々NPOの存在価値が試される。


当NPO法人のHPのフラッシュ(TOPページの画像)で述べているように、さまざまな角度から看護に、最終的には患者に還元できるように活動していかなければならないと考えている。


我々のNPO活動の存在が一日も早く多くの人に理解されるように。そして、一人でも多くの人が活動に協力して下さることを願って、「奇麗事ではない本当の看護」を目指すことをあらためてここに宣言する。









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