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3810gの朝青龍
13日明け方5時に無事生まれました。3810gの重さで母児ともに健康。
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12日
その日、朝から予備校で講義の予定。10~16時半まで。
もうすぐ国家試験を控える学生さんを対象に講義を行うのだが、学生は2月24日の国家試験に向けて必死も必死。
当然、私もそれに応えなくてはならない。眼が半分になっている学生もいたが、それはそれで、頑張っていたようだ。
その講義の途中、お昼過ぎに妻からメールが入り、休憩時間にチェック。
メールで「・・・きたかも」
そう、陣痛が来たかもしれないとの知らせ。
講義は、どうにも出来るわけがないし、その時に生まれたら生まれたで安産ならそれでいいかなと思いつつ、娘と息子をどうしても出産に立ち会わせたい。そういう思いもありつつで、講義が終わったら急いで帰宅。
「パパ、帰ってきたら安心して陣痛きえたわ」
「そりゃないで・・・・」
一番いやなのは、やはり講義中の出産。
実は、13日も講義があり翌日の講義中の出産だけは勘弁。
しかし、12日の妻の陣痛らしきものが、そうでなかったということで現実味が帯びてきて、やや焦りが。
そういう覚悟をしながらも、12日から13日にかけてのよるは
「今日の夜はなさそうやな」
夫婦揃って予測。
「じゃ、明日(13日)の大事な講義もあるし寝酒のんで早めに寝るわ」
この発言と行動が後々に尾を引くこととなる。
妻も今日の出産はないというので、信用して12日の22時ころ軽く一杯・・・
普通に考えれば、断言できるわけないのに信じた私。
いい気分になって寝かけた頃、丁度23時頃だったか。
「来たかもしれん」
妻の一言に、
「マジで?」
この時間帯に陣痛が来たら、朝方に出産かもしくは翌日の講義の時間に生まれる。どっちにしても眠たい。しかし、健康で生まれるなら何でもよいと自分に言い聞かせながら病院へ。
・・・・・・と、言いたいところだが
少量とはいえど、このまま行っては飲酒運転になる。
はい、最低の旦那である。
急いで親父に電話、
「よっしゃわかった」
すぐに駆けつけてくれた。
病院へ到着。子宮口はまだ全開大していない。規則的な陣痛は来ているといえどいつになるかわからない。眠たい。
妻は、私の明日の講義があることを察してか、できるだけ自分で頑張ろうとしている。
ちなみに部屋はLDRといって陣痛開始から分娩、そして産後しばらくの回復時間まで一通りその部屋で行えるというもの。その状況に合わせてベッドが変形(手動だが)していき最終的には分娩台に変化する。つまり、昔のような手術室のような所で分娩するのではなく、病室で落ち着いた分娩ができるという感じである。
その部屋で妻の横に付き添っていたのであるが・・・・・・
もう限界!
妻の横で寝た。
昔なら、徹夜して仕事に行くことなど朝飯前だったが、この歳となるともうそのような体力がない。
時間的には2時頃だったと思う。
陣痛が来ている妻の横で旦那が寝ているのである。
今思えば、非常に滑稽な光景。
それに見かねてか、助産師さんは
「お父さん!こっちで横になり!」
と半畳の畳を2枚持ってきて、タオルケットまで準備してくれた。
「生まれそうになったらおこすから!」
私は、うとうとしながら
「あぁ・・、すんません」
私が寝ている間に事は進み、
13日午前4時ころ
「お父さん起きて!」
「は、はい」
寝る前に、妻に限界来たら起こしてくれと伝えていたが約2時間ひとりで頑張っていたようだ。午前4時、ついに子宮口が前回大した。
実家に預けている娘と息子を呼ばなくてはならない。しかし、呼び戻している暇はない。
◎息子(二人目の子)の出産のとき、長期戦になると予想し、夕方に近くの中華料理を食べに行って病院に戻ったらすでに生まれていたという苦い経験がある。
ここでまたおやじに電話。
「もう生まれるから2人(子ども)つれてきて!」
※二人の子どもに出産場面に立ち会わせ、命の大切さを伝えたい
これから人生を歩んでいくうえで絶対無駄にはならない。何としてもこの場に立ち会わせたい。
ところが、親父はお怒り。
当然である。朝4時の要請。しかも、寝ている子ども二人を連れて来いといというのだから、自然の反応だろう。おまけにその前に寝ている親父を起こして病院へ運搬させたのだから。さらに、私が1杯の焼酎を飲んでいたということでさらにたちが悪い。
ぶつぶつ言いながらも、家族総出で子ども二人を連れてきてくれた。何とか間に合った。生まれそうな息子を、助産師さんが頑張って止めていてくれたようである。
ビデオカメラをまわし、妻の苦しみとそれを見守る息子と娘の表情をしっかりとる。
午前5時前、3810gの男 無事出産。
生まれたての時は、朝青龍そっくりの顔。朝青龍に似ているというよりも、朝青龍が赤ちゃんの顔に似ているといったほうが適切か。
1日もたてば表情は変わったが、本当に可愛い。二人の子どもと同様、命にかえても守っていかねばと、そういう気持ちが何の迷いもなく湧いてきた。
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