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無難に行きたい精神科治療

投稿日:2009/05/31

長期入院を強いられている患者に対しての医師の姿勢がおかしすぎる。


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今さらだが、精神科医療は問題だらけである。




特筆すべきは、誤診・誤処方だということは私のブログやNPO活動を見続けてくれてる人にはすぐわかるだろう。



誤診・誤処方は単純に証明することは難しく、当法人の「精神医療ホットライン」に精神科疾患に関して相談に来られたかたをある程度判断し、協力してくれる医療機関に紹介して治療実績を積むしかないと思っている。


この活動を本格的に始めて1年くらいになる。相談件数は新規件数のみで見ても3ケタは容易に達している。4桁に行くのもそう遠い未来の話ではないお思う。

この相談から治療経過をサポートしていく過程でいつも思うことは、



※向精神薬というものは相加的、あるいは相乗的に作用するという発想しかない精神科医が多いということ


寝られないからとベゲタミンA(以下ベゲAという)を処方し、しばらく期間が経過するとまた寝られなくなった患者に対してさらにベゲAを処方する。一番ひどい例では他のごちゃまぜ処方に加えてベゲA4錠まで処方している例を見たことがある。

他にも、不安や睡眠障害が続くからとベンゾジアゼピン系の抗不安薬や睡眠薬を5種類、6種類と出す医師・・・。それぞれ大量に処方するのも相当おかしな処方だが、それぞれを少量ずつ出す医師。何をしたいのかわからない。

他にも境界性パーソナリティ障害(そもそもこの診断も誤診である可能性が多い)の患者の不眠の訴えにレボトミンの処方など・・・

このような処方で効果が見られず余計に不安が強くなったり、眠れなくなったりしているのに、この期に及んでその少量、あるいは多量の多剤併用療法のセオリーを説明できるのだろうか。


少なくとも、こういうケースは信用できる医師に紹介して、指示のもとに漸減していくだけで改善されるケースが多い。






※向精神薬は相加的作用という発想ではなく、漸減させるという発想も常に持っておかなければならない。








また、こういう医師は多くないだろうか



○「今の状態で落ち着いているので薬は触る必要がない。」



これは、その精神科医の知識のなさとポリシーの無さを証明しているようなものである。


突進歩行で、無口となり手足は震え病院内で食べて寝て、時々OT・レクリエーション。

このような状況を見て「落ち着いている」とわけのわからない表現で積極的治療から逃げる・・・・というか、その状態で治療出来ていると思っているならもう一度医師として学びなおすべきだろう。


他にも、患者や第三者に意見を言われるだけで患者の診察を拒否する医師も少なくない。何のプライドなのだろうか。自分より疾患や治療のことを知っていても、改めて調べてそれに対して意見された人と共同して治療を進めればいいだけであるのに。


このように医師のプライドが先行するような精神科医療では、実質的なセカンドオピニオンなど機能するわけがない。







患者は医師を信じている。


全幅の信頼を寄せて治療を受けている患者がほとんどなのである。


だから、患者の意見も真摯に聞いて一緒に話し合いながら治療を進めようではないか。




ただ、給料をもらうためだけに働いてるのだろうか。
まぁ、そういう医師もいるだろうが。




本当に患者のことを少しでも考え、苦しみから解き放ち、人間らしい生活を再獲得させようと考えているなら、多剤併用で慢性的に長期入院を強いられている患者の診断と処方の見直しをすべきだろう。

ただし、

世の中には、無謀な治療が横行しているので精神科疾患と薬学について学びなおしてからにしてほしい。






・幻聴が聞こえているから
・独語があるから

現場の看護師はこれをみて


「バリバリの統合失調症」


こう表現する声も聞いたことがあるが、
処方内容を見れば相当の確率で

※薬剤性精神病

であることが多い。





抗精神病薬の急激な減量によって出現する精神病様症状も、原疾患の症状と見誤られやすい。

「減薬したら興奮性が増して不穏になった。やっぱりだめだな」と・・・・

これを知識のない医師の無謀な減薬とムードスタビライザーや漢方薬による補強がないことが原因だと知らずに元の処方に戻す失態。






看護師も医師も
“人の命を預かっているという自覚を持ちながら”
もっともっと意見交換をしなければならない。





看護者も診断や治療に目を向けるということは


※決して医師の聖域であるというわけではなく、むしろ情報提供・議論の意味では意見しなければならないし、その義務がある。


そこを勘違いしてはいまいか。




私は、長期入院患者の多くは過鎮静・あるいは薬剤性精神病による患者が多くを占めていると考えている。考えようによっては、笠医師のような知識を持つ医師が増えれば長期入院患者の地域への退院調整は十分可能なのである。


長年の多剤大量療法の場合、もとの状態にもっていくのは容易ではないが、少なくとも社会資源を利用しての地域への退院は可能であるし、これは、国にとってもプラスになるし、何より患者本人にとって人間らしさを実現するといういみでも正当な行動だといえる。




おかしな治療をしていても、スタッフ間の人間関係を重要視しすぎて、患者の命や人生をその次に置くような医療であってよいのだろうか。


私なら、そのような医療機関に家族を任せたくない。























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