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不眠やイライラにレボトミンは有効か

投稿日:2010/03/02

これはあくまでも私見であることを了承いただいたうえで読んでいただきたい。



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多くの病院で不眠の患者にレボトミンを処方するケースを目にするが、処方の時点で
「その薬剤によって良くなることはない」
ということを説明されているのだろうか。


境界性パーソナリティ障害(境界性人格障害)の患者や、アダルトチルドレン、PTSD、うつ病、パニック障害、解離性障害・・・いいだせばきりがないがこのような患者に寝られないとかイライラするからと簡単にレボトミンなどを処方する。


実際にそれでよくなるならいいが、一時しのぎにすぎない。
その時は眠れるものだから、患者もよく効いたと思ってしまう。しかし、これは強制的に鎮静をかけているために寝られているようなもので、中長期的にみると、便秘や口渇、イライラやぼーっとしたり、考えがスムーズにいかなくなってきたりもする。

そこで、
「じゃ、レボトミンをやめてみよう」
ということになると、離脱症状としてイライラやそのほかの症状が出現する。
それをみて、
「やっぱり薬が必要なんだ」
と誤解する。

レボトミンを飲み続けることで治癒するならいいが、量は増えていくのみで
不眠・イライラで薬が増量→錯乱・興奮・焦燥感・リストカット→入院
だいたい、この経緯をたどるだろうと思われる。


万が一、レボトミンを飲んで軽快して、今は飲まずに過ごせているというケースがあるならば、それは、もともと飲まなくてもよかったケースだろう。




ジプレキサを利用しての睡眠導入もやめてほしい。
統合失調症などで、抗精神病作用に睡眠作用を期待しての使用ならいいが、すでに別の抗精神病薬を処方しており、それとは別に眠気作用のみを目的にジプレキサを追加するのは弊害が大きすぎる。


実際に、抗精神病薬をごちゃごちゃに処方して良くなった患者は見たことがない。


ベンゾジアゼピン系の薬を2種類3種類、ひどいケースであれば5種類ほど出しているケースも目にする。抗うつ薬の多剤併用においても同様である。



治療しようと病院信じて受診しているのに悪化の一途とたどるというのは、非常に腹立たしい。人の命(人生)をあまりに軽く捉えすぎである。



誤解してはならないのは、薬物療法で治癒・軽快するケースは多くあるということ。
しかし、だからと言って、薬物療法のみに固執してしまうと、患者の背景がまったく見えなくなる。


精神疾患は、症状だけをみると誤診や誤処方につながる。
患者を総合的に見ることが患者を苦しみから解放する一つの絶対条件であるといえるだろう。






















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