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人には愛をもって全力で突き進む

投稿日:2010/07/21

久々に違う角度から表現しましたが、いつも思っていることはこういうきもちの方が強いんですよね。タイトルは、あえて「患者さん」とせず、「人」としました。看護を志す人であれば意味は理解していただけると思います。


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今日、考え事をしていると、ふと患者さんから手紙をもらったことを思い出した。







当時の事を一から話そう。







ある日、Aさん(女性で高齢)の足の調子が悪いので他科受診という形で整形外科に行った。私がその付き添いとして行ったのだが、待っている間ひまで仕方がなかった。


そこで、暇つぶし程度にAさんとの会話が始まった。
この人はわけあって上手く話すことが難しい。しかし、よく聞けば十分聞きとれる。そんななか交わされた会話である。

恋愛の話だ。





Aさん「奥さんはいてはるの?お子さんは?_」


越智「いてるよ。」


Aさん「えー!(なぜびっくりしたのか不明。)」


越智「子どもは○(ご想像におまかせ)人。嫁さんは、家に1人。外に1人。」


Aさん「もー♪」(僕の肩をたたく)


越智「Aさんも、若い時は恋愛したんやろ~。」


Aさん「何をいうてるの~♪私は○△×▼◎●(ちょっと下ネタだが、言ってることは精神的に全く問題なし)」


越智「そうやんなぁ。僕は今、彼女に振られてねぇ。わかる?この気持ち~(笑)。」


Aさん「ほんまに、あんたは~♪」


越智「でも、本当に好きな人がいると僕は○△×▼◎●(このブログに載せることは少々グレーだが、言ってることは精神的に全く問題なし。たぶん)



・・・・




・・・・




・・・・・まぁ、
こんな感じで待ち時間を過ごしたのだが、患者さんとの距離は一気に縮まったように思う。


日々流れ作業的に業務をこなしてしまいがちななかで、いかに患者さんとのコミュニケーションを楽しむか。

単なる会話なのかもしれないが、こういう会話(ゆとり)こそ精神科に必要な看護であると信じたい。


会話だけでもない。
nonverbal communicationも含めて患者さんと共にコミュニケーションをどう楽しむか。


双方が、こころからコミュニケーションを楽しめなければただの自己満足になるし、治療的・看護的意味は薄い。このときのコミュニケーションは、内容の真贋は別として、ある意味真剣に話をした。





そして、
その数日後。Aさんが手紙をくれた。

内容は、
・先日、整形外科に行ったのに主治医はそのことに全く触れず話を聞いてくれない。
・自分は痛みをこらえて診察を受けているのにそれに全く気付いてくれない。
・この手紙を読んだらすぐに破って捨ててほしい。
・加えて、「これが若い時の手紙なら、ラブレターになるのでしょうね」という旨の内容。


患者さんは、色々伝えたくて大変だろうが、私は単純にうれしかった。


これを、陽性転移だとかどうとか捉えるとすれば非常にさみしい見方だ。


このコミュニケーション方法が正しかったかという議論はここではふれないことにして、看護的コミュニケーションの中で、忘れてはならないことがある。




それは、
人の「心」である。


そして、
看護は「愛」である。



どこかで時々口にするこの言葉。
看護学校の先輩から教えてもらった当時はふざけて使っていたこの言葉。




今では、本気で言うことができる。




これは私の性格だからだろうか、一人ひとりの関わりを自分なりに精いっぱい持ち、且つ、その一つひとつ、一瞬一瞬を楽しむ。
それに患者さんが応えてくれたなら、患者さんの入院生活の一助になってくれるなら、これほどうれしいことはない。




どのような場面であれ、人を愛するという気持ちを全力でもっていたい。


看護計画・薬物療法・認知行動療法・精神療法・・・・

どれも大事であるが、ハートが欠けていたら何もできない。
日本人が、「愛」などというと少々てれるが看護の本質はここにあると思う。



これからますます忙しくなる自分があるが、心のない看護だけはしないよう自分自身振り返りながら日々臨床に向かいたい。





















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