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京都の宿 続編~UNO houseの珍事~

投稿日:2006/08/10

 「食堂でまってますから」

そう私に言い残した馴れ馴れしい人は、私を残して姿を消した。私は、受付の姉さんに連れられ自分の部屋へ。建物自体は、昔の文化住宅を思い出させる構造。しかし、私のつれてこられた部屋は、新しい畳。

「あらー、この間畳を新しいものに変えたばっかりやに・・・」

見ると、まだ緑色の新しい畳でありながら既に数箇所黒っぽい汚れがある。どうも外人さんは、畳が汚れる(何で汚したのかは知らないが)と水をかけるらしい。全くたたみの性質をわかっていない。文化の違いというものは恐ろしい。

畳の見物も早々に済ませて、食堂へ。


・・・・・食堂がわからない。UNOhouseは、迷路なのだ。受付の姉さんに声をかけて教えてもらうと、実は簡単な場所に。受付のすぐ隣の部屋にあったのだ。そこには、ビール片手に豆腐とたこ焼きをほうばる先ほどの変な客。

小さなコップを用意してあり、「一緒に飲みましょうよ」と。

「きたーーーー、また誘いが来たぞ!」

警戒心見え見えの私に何のためらいも無く、小さなコップを差し出す。おまけに缶ビール一本を2人で分けようというのだ。私は酒類はいわゆる“ざる”なので、ビールなど水の様。部屋でゆっくりしようと企んでいた私は、その客に見事に計画を打ち崩されたのである。

その客と話をしながら、晩飯代わりにと豆腐とたこ焼きにビールをいただく。2人で話している間にも色々な人種の外人さんが食堂を出入りする。

「おーいぇーーー」
「グッジョブ!」
「へ~い!」

通りがかる外人全てに擬音語に近いような英語を連呼する客。実に怪しい。

私は持ち前の突っ込みを披露し、会話を進める。

「ほーッホッホッほ」

・・・私は思わず、「え?」と不思議そうな顔をしてしまった。

「はーはっはっは。よく言われるんですよぉー、笑い方がおかしいってねぇーー」

確かにおかしい。かの小泉総理が、先月アメリカを訪問し、エルビスプレスリーのものマネをしていたときの笑い方にそっくりだ。ブッシュ大統領とその家族もドン引きしていた笑い声に似ているのだ。もちろん私も引いた。

途中でヨーロッパ風の外人が食堂の席に座る。
「ハロー、ナイストゥーミーチュー、ウェアアーユーフローム」
でた!ついに正体を表したか!このかぶれ外国語野郎め!!

所がである。

「○△※×ぺらぺーら・・・・」

なんと英語がべらべらなのである。

「フランスから来たらしいですよぉー。あぁ、僕ですかぁー。オーストラリアで過ごしていたことがありますよぉー。でも奥手でねでねぇー」

「奥手かどうかなんて聞いてないわい!」そう思いながら、私も負けずにしもねたを連発。

「すごいんですねぇー。あぁ、お互い名前言ってませんでしたね。コウザイっていいます。香るに西ってかいてねぇー」

「香西さんは、功罪の罪ですよ・・・・・」私は、間髪いれず突っ込む。

「あぁ、越智さん。昨日知り合ったアメリカ人兄弟と飲みますか?一人は男で、一人は妹さんですわ」

「おっけーーーーい!」私は、わけのわからない英語を言いながら、香西さんのペースに飲まれていく。



はい、今日もこのネタはこれくらいで。他にも書きたい記事があるので小分けで・・・。時間があれば、次の話題は「野望むき出しという弱点」という話で行きます。香西さんネタは、落ちがあるかもわかりませんが、適当に書くことにします(汗)

最後までご閲覧いただきありがとうございます。拙著本「精神科看護師、謀反」も看護の参考にしていただければ幸いです。