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医療事故 -鍼灸の針が首に残って取れない(エピソード1)-
ようやくパソコンに向かうことも少しはできるようになりました。どちらかというと、ずっと寝てるよりも起きたり座ったりうろうろしたりのほうが楽ですね。いろいろなところの苦痛はありますが、外出もできるのでその点いいかなと思います。事の始まりは1週間と少し前から始まりました・・・
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今回の出来事を1度で書くと、とんでもなく膨大な量になるので何回にも分けて残したいと思う。
興味のない人もいるだろうが、自分自身気づくことが多すぎて、NPO活動をしている人間として、また、一人の看護師として記事に残さない理由はないと考えた。
また、最後まで読み進めていっていただければわかると思うが、この記事は鍼灸師の先生を批判するものでもなくむしろ感謝しているということと、今回の針(鍼)治療の事故のケースは、宝くじで1等前後賞をとる確率をはるかに超える確率で当事者になってしまったケースであるということ。
私が事故にあったからと、これから鍼治療を受けようと迷っていた人が恐怖のあまりそれを止めるということほど野暮な考えであるということもわかっていただきたい。
つまり、鍼治療で針が折れる、しかもディスポーザブルで1回使用の針が折れるなどということは、本来あり得ない話で、他の医療事故と確立を比べると雲泥の差以上であるということなのである。薬剤の誤投与による死亡、手術中の死亡、交通事故による死亡、そして宝くじ・・・。このどれよりも確率を超えたものである。ただ、恐怖に思うだけではなく、これらを理解された上で記事を読んでいただければ幸いである。
事の始まりは、10日ほど前。
何気なく鍼灸を受けに診療所に向かった。妻に送ってもらい、
「11時半頃迎えに来てな」
そう伝えて、鍼灸を受ける。
過去に数々の鍼灸院をまわったが、ここの鍼灸の先生、特に担当の先生は抜群に腕がよく、しかも丁寧にしてくれるので全幅の信頼をよせていた。
治療の部位は、肩から首にかけて。素人の知識なら怖いと感じないだろうか。
しかし、担当の先生は首の深部まで“サッサッサ”と針を刺す。これがまたうまい。何軒も鍼灸院に通ったが、マッサージ機に座らせてコストをとるようなことはせず、時間いっぱい丁寧にしてくれる。
若いころバイクの事故で首こり肩こりの激しい私からすれば、この先生に出会ったおかげで、何年かぶりに首の動きが楽になった感覚を取り戻したわけであり、感謝すべき先生なのである。
私の場合、いつもの段取りでは軽く針を刺し電気を通す。間にお灸をするなどしながら、そのあと、細かいところに針を刺しさらに刺激を与える。
このような段取りで行くわけで、やはり一番気持ちいいのが細かいところに先生が針を刺すときである。
針から電気を通すのも終盤に差し掛かり、電極を外す。
「さて、これからがきもちいいぞ」
そう思いながらうつぶせで通電した後の針を抜いてもらっていると・・・
「ん??」
そういう声が聞こえ、
「あれ?」
と。
このとき、うつ伏せになっている私が考えられることと言えば
「針が折れたのかな?」
素人考え的にもこの程度だった。
この瞬間は、針が折れたらどうなるかなど深く考えることもなく、何となく不安になりながらうつぶせになっていただけ。
周囲がざわめきだす。
私は少しだけ不安が大きくなる。
「どうも、針がおれたかもしれないんです」
申し訳なさそうに先生がいう。
「どうなるんですか?」
「わかりません」
そりゃそうだ。わからないにきまってる。わかってるなら、先生も不安な顔をしないだろう。まぁ、このときは、当事者になってしまった私はもっと不安だったわけだが・・・
「すみません、レントゲンを撮りに行ってもらえますか」
この時の撮影で映っていたのがあの衝撃の写真。
完全に血の気が引いた。
そこで、紹介されたのが、20年ほど前私の兄が死にかけた病院。
「先生・・・あそこだけは勘弁して下さい」
そりゃ、医学も発達し、医師も入れ替わり設備もいいものに変わっているに違いはないが、心情的に任せられる病院ではなく・・・有名民間病院を紹介してもうように自ら伝えた。そこは、なんなく「なるほど、そういうりゆうなら・・・」と先生も。
・・・・・・次回に続く(たぶん3回か4回に分けて)
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