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あなたは、患者を看れているつもりになっていないか

投稿日:2006/06/15

 病棟で求められるのは、チーム医療・チームワーク。

 私は、以前からこの重要性はしつこいほど述べている。日々勉学に励み、ハイレベルを目指す看護師達。目先の技術や知識など、私は足元にも及ばない。だが、よくよく見返してほしい。いくら一人の看護が最良のものであったとしても限界があるだろう。最後に求められるのは、やはりチームワークである。
 チームワークを重要とするのは医療だけではない。野球などを見ていただくとよくわかるが、ホームランバッターばかりを揃えても確実に優勝できる保障はない。過去の巨人などを見ているとよくわかるだろう。そう、野球でも優勝する為の要素はマンパワーのみではないということだ。たとえホームランを打つ力がなくともそれぞれの力を十分に活かすことができれば、そのほうが優勝への近道なのである。
 
 あなたの病棟を思い起こしてほしい。優れた知識と技術を持っているのにチームワークを図れない看護師はいないか。その看護師のために、周りが遠慮がちになってしまったりしてはいないか。それは、

知識と技術的にはハイレベルでありながら、自分の病棟を看ることができていないのである。

これは、私が今日述べたいところの最大のポイント。つまり、

※同じ立場(看護師)の人間をみれずして、どうして患者を看れようか

ということだ。目先の看護は看護師対患者。だが、総合的な看護は人間対人間。同じチームの看護師を看る事ができれば、間接的に多くの手で患者を看ることに繋がる。単独の看護よりはるかにハイレベルな看護をしてのけることができるはずだ。

本当の意味での看護レベルを上げたいと思うのであれば、疾患に対しての勉強に加え、患者への関わり。さらには、

※看護師同士のかかわりを日々試行錯誤しなくてはならない。

己のみがのし上がろうと焦っているものは、目先の患者しか見えない。もっと広い目で看護というものを見つめなおしてほしい。きっと病棟全体が見えてくるに違いない。

最後までご閲覧いただきありがとうございます。拙著本「精神科看護師、謀反」も看護の参考にしていただければ幸いです。