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新型インフルエンザ 医療機関におけるサージカルマスク不足の珍事

投稿日:2009/05/22

複数人の医療機関の友人に確認したところ面白い(興味深い)現状が浮き彫りになりました。


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夜勤明け、帰りにスーパーで買い物をすると、

レジの店員やガードマンなど皆マスクをしている。ついでにガソリンスタンドの店員も、あらゆる職業の人が、いや普通の通行人までマスクをつけている。


それは都市部に行けばいくほど着用率が高く異様な光景のようだ。



欧米ではその光景とは裏腹に、ほとんどの人が新型インフルエンザに危機感を持っていないという。



無神経なのか、日本人が過敏に反応しすぎているのか。

そもそもの問題は、日本の水際対策から始まった。




インフルエンザの潜伏期間などから普通に考えても、いくら空港で入念な検疫を行ったとしてもすべて見つけられるわけもなく、むしろほとんどがスルーされてしまうことは考えてもわかる。

要因は、
・潜伏期間
・簡易検査キットは、発熱後すぐには陽性とならないことがほとんど。

この2点だけを挙げても、検疫で防ぎきれないことは専門家の目から見れば明らかであったはず。





SARSのときのように、さまざまな要因が複合的に絡み合い、運よく蔓延しなかった例を退けて、普通に考えれば水際対策を通り抜けることは容易に予想できた。



そして、5月23日現在、日本だけでも300人以上の感染者が報告されている。




ここで勘違いしてはいけないことがある。



※実情はこの倍ほどは十分感染者がいるだろうということ



なぜもう倍以上の感染者がいるのかというと、先に述べたように
・簡易検査キットは、発熱後すぐには陽性を得られないことがほとんど
あるいは、
・発熱後12時間ほど経過していても、簡易検査キットは100%の検出率ではない。


これらの要因から、現状で300人ほどでとどまるわけがないというのがわかる。

見方によれば、日本ではきっちり検査ができるなど、途上国などに比べるとまだ検出率が高いとも言えるが、

他国より比べると過剰ともとれるマスク需要と一定地域の一斉休校措置、また湿度の上昇によるウィルスの不活化などがその蔓延を抑えているのかもしれない。



逆に少し熱が出ても大ごとにされるのが嫌な人は発熱外来にもいかないだろうし、行ったら行ったで新たにH1N1型インフルエンザに罹患してしまうケースもあると思う。そういう意味では、発熱外来も感染拡大のきっかけになっているのかもしれない。

このように、日本国内だけでも数値的把握が難しく問題が多いのに、報告例を見てみると東アジアの報告の少なさに驚かされる。


公の発表では、中国・北朝鮮などでは感染者はゼロ。




まぁ、北朝鮮はともかくとして、中国はあり得ない数字だ。


何らかの要因で感染者がいないならいないでいいことだが、感染者が一人でも中国本土に足を踏み入れてたとすれば、人口の数からみてもすぐに拡大してもおかしくない。

中国の場合は、特に今回は、情報を「隠蔽」しているというよりは「把握できていない」に近い状況であると思う―








感染者数の話はこの程度にしておいて、マスク使用について話を戻したい。

現状、日本ではマスクが売り切れコンビニ等でも週に数回入荷でき次第販売する(確かそうだったと思う)という状況。

そして驚くことに、医療機関でもマスクが不足しているという。




完全にマスクが不足している病院施設もあれば、備蓄が十分な施設もあろう。

どちらにせよ十分な流通がないことと流通に偏りがあることは問題である。
医療機関は入荷未定であるのに、コンビニには流通するこの珍事は日本独特かもしれない。


これが、強毒性のインフルエンザなどとなればマスクの流通だけではなく、あらゆるものの物流に支障が出てパニックになることは容易に想像できる。


とはいえ、サージカルマスクがあるからと完全に予防できるわけではないことはもう一度知っておく必要があるだろうし、しかし、医療機関では免疫力の低い患者が多くいることは事実なので、少しでも感染拡大を抑えるために物資の流通は一定の権限を持って行政がしっかり管理(法律がないなら有事に備えて制定すべき)すべきだと思う。


また、入院施設などは人口密度が高いので感染者が出れば、広がりは早いだろうということも覚悟しておかなくてはならない。とくに精神科などでは、自覚症状がはっきりしない患者もいるし、安静が守れずうろうろする頻度も多いのでその拡大は想像以上に早いかもしれないであろうことを認識しておくべき―










ちなみに、鳥インフルエンザが話題になったころ、私は個人的にN95マスクを購入しようか迷った経緯がある。

結局購入しなかったわけだが、 秋までにインフルエンザウィルスが強毒化するまでには手に入れておくべきだとは思っている。防護服などは、経済活動が行われている間は、民間で使用するには異様だし、着用する機会もないから購入するだけ無駄になるだろう。



まずは、水によるうがい(うがいについても意味がないとの見解もあるが、私は懐疑的、むしろ推奨したい)と手洗いをきっちりすることを心がけてほしい。







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