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「私は統合失調症です」という相談。

投稿日:2010/12/22

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当法人の電話相談で、タイトルにあるような発言をする方は決して少なくない。




これは、統合失調症と診断された方が、それを受け入れようとしている過程での電話相談においての発言なのだろうが・・・





電話相談にかけてこられ、この発現をされた時点で



※あなたは統合失調症でない



そう言いたい。





このように発言される方のエピソードを聞いてみると、
混乱やパニックを起こして、入院した時に統合失調症と診断された。あるいは、幻聴があったなどでそのように診断されたというケースが少なくない。しかも、自身で「幻聴がありました。」というのだから、これを統合失調症とするなら、解離性障害やうつ病と統合失調症をどのように分けて診断しているのか主治医に聞いてみたい。幻聴を幻聴であるといえる時点で病識があるわけであるのだから。


そのように発言する患者さんは、他の病院(もちろんご自身の判断であるが)を紹介した結果、減薬と一部の薬剤の調整で落ち着くケースが多い。

要するに誤診である。



私は、統合失調症は幻覚や妄想を呈する解離性障害やうつ病、さらにACや発達障害などが複雑に絡み合った複雑な構造によるシンドロームであると考えている。

これを基礎として考えた場合、薬物療法の基本が頭にあれば治療はそこそこうまくいくはずである。

しかし、診断学を置き去りにして薬理学だけを掘り進めている医師は、抗うつ薬の2剤以上の併用や、うつ病に抗うつ薬+抗精神病薬がいいだとか、その辺の論文を真に受けて治療して悪化させる。


その結果、こちらに電話相談という形で相談に来るのである。


今は正確なデータを出していないが、そのほとんどは誤診の上での処方。だから徐々に減薬していき、場合によってはスタビライザーや抗不安薬と漢方薬を合わせることでだいたい方がつく。


どちらかといえば、処方が生みだした医原性の精神症状の悪化がほとんどのように思う。



現在の精神科治療全体を見てみてもよくわかるが、
精神運動興奮状態にある患者さんにどのように薬剤を処方し、今後どういう風に調節していくかという問題がある。


単剤で、スタビライザーや抗不安薬、漢方薬などを合わせて看護サイドが看護力を発揮し、できるだけ患者の脳へのダメージを抑えつつ治療するのか、あるいは入院時から比較的多量の薬剤を処方するのか。



現在のスタンダードは前者だが、未だに後者も少なくない。



ただ、これのどちらが正しいのかの決着をつけたいのではない。
たとえ、後者であったとしても、安定したのち、徐々に減薬していってほしいものである。

それを減薬のスピードがは早かったり、補強する術を知らなかったりすると一生減薬ができず入院生活、あるいは外来通院が可能になっても入院するはめになったりするのである。



いずれにしても今後統合失調症の概念を激しく議論しなくては、以後もわけのわからない論文や統計が出続けることは間違いない。


今流行りの脳血流からの診断も同様であることはここで改めて提起しておきたい。
























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